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挫折した現国王に変わって大臣がなんとか話をまとめ、取り敢えず魔王討伐の件はなんとか受けてもらえた。
が、しかし。
「てかよ、俺一人で逝けってのも鬼畜じゃね? 誰か寄越せよ。できればボインなネーチャンで安産型の美人系で。」
自分の鬼畜さを棚に上げてこんな事をのたまう勇者様。字がおかしい、字が。
で、なんでみんな私を見る?
「お前逝けよ。お前しかいねぇだろ、超ボインで安産型で美人系なんてグファ!!!」
隣で茶々いれてきた同僚を殴り飛ばしたが、既に遅し。
「ちょうどいい。シルビア、お前はある意味我が国の象徴のような騎士だ。魔王討伐を間近で経験できる良い機会だろう? いって来いよ、てか逝け。」
ま、まさかの隊長命令。しかも最後らへんすっごく大雑把。だから字が………
絶望で声を出せずにいると気付けば目の前に勇者様。
「おい、テメェ。名前は?」
「し、シルビア・トリニティータであります!」
緊張と恐怖の余り、声が上擦ってしまうが勇者様は気にした様子もなく、顎に手を当てて思考していた。
そして……………
ぐわしっ!
「はうっ…………!?」
「お、結構いい感触じゃんよ。」
なんの遠慮もなくいきなり私の……その………胸を鷲掴みしてきたのだ。
モミモミモミモミ…………
「おお、いいじゃん。コイツ寄越せよ王様。」
「……………!?」
「お、おお! そんなもんで良ければ持っててくれ!!」
「……………!!!?」
なんだとこの糞野郎!! 人が黙ってるのをいい事に勝手な事いいやがってぇ!!
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