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俺に残ってたのは故郷の古い思い出と『ソルジャー』という肩書きだった。記憶はぼやけてたんだ。見えないでいた。辿り着いてた場所に幼馴染みのティファがいた。それが救いだった。以前の自分と自分じゃない誰かを重ねて、俺は『ソルジャー』になった。ほんとはソルジャーに憧れてた、ただの兵士だったのに…。重ねていたのは本物のソルジャー。俺の親友、“ザックス”だった。俺を助けて、犠牲になった、ミッドガルはもう目の前にあったのに、一緒にミッドガルへ行こうと約束したのに、届かなかった…。俺に『生きろ』と微笑んで、空に手をかざした、静かに瞼を閉じて…なぁ…ザックス?
―――――――あの日、空も泣いたんだ。
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