夏季大会

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よしとと私はつきあっていた つきあってから一週間がたちまもなく大会一回戦目が来週へと迫っていた 相手は喜多川二高である. 喜多川とは同じ地区でよく練習試合をしていた相手だった そのため相手のメンバーや戦術というのを入念にミーティングをした 『いいか!喜多川はいつもサイドのアタッカーをつかってせめてくる.そこをはっとり,安田が二人でつぶせ』 『はいっ!!』 大木監督は名門サッカー部を転々として最後にうちの学校へやってきた監督であった 二年目にして都大会優勝ひいては全国を目指せるサッカー部にまで成長していたのに自分達はおどろいた そして二時間のミーティングを終えたよしとは残って練習をしていた. その日は先発メンバーの発表の日であった よしとの名前は フィールドの中にあった. それはたけるはベンチ入りを意味する. だからたけるのためにも恥じぬプレーをするために練習に励んでいたのだ 『お~ぃよしと~!俺ら先かえんぞ~』 ぞろぞろミーティングを終わった部員達は帰っていく ふと思い出したようによしとは言った 『そうだ!おぃはっとりあれたのむよ!』 よしとは部員のはっとりに喜多川二高の練習試合のビデオをたのんでいた 『あぃよ!じゃ明日な!』 翌日よしとは練習を終えるとすぐ家にかえりビデオをみてサッカーノートにかいていた. 『ピンポーン』 『よしと~みゆきちゃんよ』 『今行く』 ビデオの邪魔をされたよしとは怪訝そうに階段を降りていった 『おぅ,みゆきどうした?』 『ちょっと行きたいところがあるから一緒にきて』 不思議に思いながらもよしとはついていくことにした. 『ここ』 着いた先は小学校のグラウンドであった. 『なんだよ,学校かよ』 『ちょっとは懐かしいなぁとかいえないの?』 『みゆきにボールをあてたのがなつかしいな』 笑みをこぼしつつ言った. 『ちょっとぉ!ホントあの時はよしと達がサッカーしなきゃいいのにってずっと思ってた』 『まあれがなきゃ俺らは出会ってなかったしな』 『でなんでここなんだ?』呼び出された疑問を早く解消したかった
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