WE GOTTA POWER的ななにか

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最上最笑。 凄い名前そのままの、世紀末はしゃげオチャメガール。 声を掛けたらきっと、子供の頃から変わらないあの小動物みたいな素早い仕草で、くるりんっと効果音付きで(幻聴)振り返るはず。 その瞬間ひざ上何センチだかの制服のスカートが、無防備にそして殺人的にふわ~~~っと踊る。 長身と脚の長さが災いして、その滞空時間は素晴らしい。 しかし。 絶対にそのスカートの中は人目に晒される事はない。絶対にだ。 あのスカートは意思を持っているに違いない。憎きガーディアンだ。 そうとも知らず、ついよそ見してドブに落ちた自転車通学生は後を絶たず。 車の急ブレーキの音なんかしょっちゅう聞いてる。 だからこの交差点には『わき見注意』の標識がある。ナニコレ珍○景。 その後。 おっはよーwwwゆwwwうwwwき(はぁと)今朝も待っててあげたんだから感謝してねwwwいこいこwwwwww とか言いやがるんだよ。かわいくねーよ馬鹿。 そんないつもの展開を期待して近付いた俺だったが。 振り返った最笑を見て、頭上の穴の事なんて吹っ飛んでしまった。 だって。だってよ。 せっかく俺が! いつも笑顔の人気者だよって紹介してんのに…… なんで朝から泣いてんだよ!?
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