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眼が紅い陽が言った。
「……まぁいくら白が黒に比べて異質だからって、倒せないわけではねぇ」
「方法があるのか?」
「あぁ、もちろんある。だいたい、もし方法が無かったら今頃、鬼も神も皆喰われてるだろうが」
紅い眼の陽は続けた。
「方法は簡単だ、強力な打撃。それで魂自体を砕けばいい」
「……それだけ?」
思いの外簡単な答えに戸惑う陽。
「まぁな、白は黒よりでかい魂が数十個くっついたものだから、魂の繋がりを斬るよりも打撃で魂どうしをひきちぎるのが得策なんだ」
「じゃあ、月山が白に喰われることはないんじゃないか?」
「あぁ、いくらなんでもあいつらがついてるのに、みすみす白に喰われるなんてことはないだろうな」
「ちょっと待て。さっき、このままじゃあ月山は死ぬって言ってた……アレは嘘か?」
「いや、嘘なんかじゃあねぇよ、このままでは確実に月山は死ぬ」
眼の紅い陽が言った。
「それがもう半分の答えだ」
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