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「あっ?!」
―ドン!
精一杯の力で走り出そうとした瞬間、体が宙に浮きました。
ふわっと体が軽々と浮いています。
これが、空を飛ぶ感覚・・・。気持ちいい。
飛んでる。いつまで飛んでるんだろう・・・。
急に体が重力に負けました。一気に加速し地面に向かって落ちていく。
強い衝撃が体中響きました。全身強く叩きつけられ、言葉では現せない痛みが走ります。回りからは悲鳴やザワザワという音が絶えない。
頭が濡れていきます。生暖かい水分のよう・・・。
何なのか手を伸ばして確かめたいけど、体が一切動かない。力も入りません。
だんだん痛みが引いていき、寒くなってきます。真冬になったようです。
視界が狭くなっていく。
人の悲鳴や騒音も遠くなっていきます。
―さむい。
声に出そうとしても口が動きません。
そして、寒さが消え、視界が真っ暗になりました。
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