137人が本棚に入れています
本棚に追加
中に入ると1人の生徒が中央に座っていた。
制服と長い髪の毛から察するに女の子だろう。
後ろ姿なのでどんな子なのかよくわからないが、1つだけわかったことがある。
手に握られているのは……
「チェーンソー!!??
なんてもん学校に持ってきてんだ!!」
「………遅い…」
女の子はゆっくりと振り返り鷹一に言った。
鶫は恐れているのか、小さく震えて何もできずにいる。
「だから先生に呼び出された仕事が長引いたんだって!」
鷹一は大慌てで事情を説明するが…
ウィーン…
その少女はチェーンソーにエンジンを入れる。
「……本当…?」
「ほ…本当だよっ!!!」
鶫も慌てて弁解する。
少女は鶫を何かを見透かすようにジッと見つめると、ゆっくりエンジンを切った。
「……許す…」
鷹一と鶫は2人揃って大きな溜め息をついた。
最初のコメントを投稿しよう!