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中に入ると1人の生徒が中央に座っていた。 制服と長い髪の毛から察するに女の子だろう。 後ろ姿なのでどんな子なのかよくわからないが、1つだけわかったことがある。 手に握られているのは…… 「チェーンソー!!?? なんてもん学校に持ってきてんだ!!」 「………遅い…」 女の子はゆっくりと振り返り鷹一に言った。 鶫は恐れているのか、小さく震えて何もできずにいる。 「だから先生に呼び出された仕事が長引いたんだって!」 鷹一は大慌てで事情を説明するが… ウィーン… その少女はチェーンソーにエンジンを入れる。 「……本当…?」 「ほ…本当だよっ!!!」 鶫も慌てて弁解する。 少女は鶫を何かを見透かすようにジッと見つめると、ゆっくりエンジンを切った。 「……許す…」 鷹一と鶫は2人揃って大きな溜め息をついた。
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