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昔のことを思い出しながら歩いていたせいか、気づいたら大木の前に立っていた。
しばらく大木とにらめっこしていると、珍しく声をかけてくる奴がいた。
「水城(みずき)あんたこんなとこで何してんの?
ってか邪魔!
そこは私の場所なんだから。」
眼鏡っ娘の癖に気の強い女、早坂美優である。
彼女は鋭い眼光で俺を睨みつけて威嚇する。
「ここは、いつから早坂の指定席になったんだ?
俺だってここに用があってきたんだからいいだろ?」
「よくない…。
あんたがここに用があってきたんだろうと、関係ない!
邪魔しないで!
私の安らぎの時間を奪わないで!
ここは流星に会える唯一の場所なんだから!
なんかよく分からないけど、理屈なんかどうでもいい!
流星に会える場所なんだから…。
もうここでしか流星に会えないんだから…。
他の女にデレデレしてるし、なんかやたら妹とか増えてるし、よく分からないけど、意味分からないけど、でもここに立って目をつぶって流星のことを考えると流星が見える。」
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