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この期に及んで佑茄の夢を見るなんて……。
シャワーで頭を冷やしながら、夢で見た映像を思い返していた。
ただの夢なのに、思い返してまた熱くなる。
そんな自分に嫌気がさす。
自己嫌悪。
罪悪感。
もう何年も思い出した事なんてなかったのに。
「アイツのせいか……」
神栖弥生。
「惑わされすぎだろ。俺」
風呂から出ると、みくにメールを送った。
『ごめんな。俺どうかしてたわ。みくの事愛してるから』
繕うような台詞を後悔したのは、間もなく送られてきた返信を読んだ後だった。
『私だって萩原一弥を愛してるよ。だからちょっとは信用してね』
みくは、今だって十分にひたむきな愛情を注いでくれているのに。
「何やってんだ、俺」
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