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葉っぱの間からもれる日の光に照らされ目が覚める。 木の上で、隠れるようにして寝たため、体のあちこちが痛い。 彼は、とりあえず木から飛び降りた。 着地に成功して、やや嬉しそうに辺りを見渡す。……が、周りに人の姿はない。 おかしいと思い大声で呼ぶ。 「みんな~、どこにいるの~。」 返事はない。 彼は、ここにいてもしかたがないと思い歩きだした。 少し歩くと血なまぐさい匂いがしてきた。気分が悪くなったが、彼は歩みを止めることはしなかった。 血なまぐさい匂いに耐えながら歩き続ける。 少しして、彼の足が止まった。 恐怖を顔に表して。 彼の目が映しているものは 大きな、赤い水溜まりだった。 この赤い水溜まりがこの匂いの原因のようだ。先ほどより匂いが強い。 水溜まりがなんなのか、容易に想像できる。 この水溜まりは生き物の゙血゙だ。 水溜まりの量からすると、かなりの数の動物のものか、または、それなりに大きい生き物のものと考えられる。 この島には、人より大きい生き物は存在しない。 人の血と考えるのなら、数人の人が、ここで、血を流したことになる。
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