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一線を引かれているのは否めない。
シュウはまだ遠い存在だ。
でも、確実に意味のある時間だったと思うんだ。
少しずつでも距離を縮めらたらいい。
シュウを自宅前まで送って送り届けた帰り際、私は彼の携帯の番号を手に入れた。
そして代わりに自分の番号をメモしたものを手渡す。
佑貴がシュウの家に自分の携帯を置いて出たので、ただ中継ぎを頼まれただけの、理由が理由だけに素直に喜べないけど‥。
「葛西柊矢‥」
その名前を呟いてみる。
胸のあたりがきゅうって切なくなる。
眠りに就く前の、一日の最後に彼を思い出して、夢の中で再び会えたら嬉しい。
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