夜桜

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彼女の場所を教えてくれるように、桜が咲いている。 無口な彼女を見上げる。 どれだけ苦しんでいたのか…やっと君に逢えたのに、結局俺にはわからないよ。 今更だからなの? 俺を見てくれないのは…声を聞かせてくれないのは… 跪き、砂で汚れた彼女の素足に顔を寄せ泣いた。 結局俺も、加害者だった。
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