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もはや邪魔する者は何もない。
矢車は儀式を続けた。
「よし、これで」
全ての儀式は完了した。
地図に書かれていた全てが正しいのならば、大怪獣様が復活するはずだ。
ゴゴゴゴゴ…… 突然地鳴りが。
矢車の周囲に影が被さった。
影を作るのは何だろう。見上げてみる。
恐ろしいほどに背筋を伸ばした二足歩行の巨大な爬虫類が、矢車を見下ろしていた。恐竜か? いや、違う。流石にここまで大きな恐竜はいない。ならば決まりだ。怪獣だ。大怪獣様が蘇ったのだ。万歳、万歳、万々歳。矢車は三回万歳をした。
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