運命の始まり

2/3
前へ
/10ページ
次へ
一人はレミリア、もう一人は『灰音と呼ばれる御名の姉に似た少女』。 服はサファイア色のドレス。 「ねえ、助けてよ。こんなに願ってるんだから……奇跡を起こしてよ!」 レミリアと呼ばれる少女は叫ぶ。 もう一人の少女は何があったか知らない。 『――いいよ。奇跡が欲しいならあげる』 だけど、親身になって聞いていた。 「……え?」 『代わりに、これからの人生を私に捧げてくれる?』 その少女はレミリアに言う。 まるで奇跡を呼べるかのように。 「いくらでも……。いくらだって……!」 そして少女は微笑む。 傷だらけのレミリアに向かって、優しく手を差し延べる。 .
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加