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「主君の為に死ぬなど、某は嬉しくない……佐助には生きていて欲しい」
「旦那、俺様忍だよ…?忍は道具でしょ?」
「まだ気付かぬか!!」
旦那に襟を掴まれる。大きな拳は小刻みに震えていた。
「佐助に稽古をつけてもらっていた時に、いつも佐助が斬れなかったのは……」
ぎゅう、と装束を握る力が強まる。
「佐助が苦しんでいる姿を見たくなかったからだ…血を流している佐助など、見たくない!!」
そうだ、初めて出会った時に俺様は撃たれてて…。こないだの安土城でもだいぶ血を流した。
旦那に悲しい思いをさせてしまった。
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