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ある満月の晩。 真夜中、仕事を終えた俺様は自室に戻って武器の手入れをしていた。 ……ガラッ 「佐助ぇ…」 「ん?どうしたの旦那…」 情けない声を出して旦那が部屋を訪れた。 旦那は黙ってその手のひらを開く。 「……うわー、こんなにマメ出来て潰れちゃって…」 尋常じゃないマメの出来方に、旦那の稽古の内容を怪しむ。 「…何やらかしたの、旦那…」 「…………」 旦那はふらついて俺様の方に倒れてきた。 ぼふっ 「ちょっ……旦那…?」 唇が乾燥していて、脱水症状を起こして衰弱している。恐らく過度の稽古による疲労だ。 「……ったく、しょうがない主人だよ、あんたは」 ちょっと重い旦那の体を抱え上げて、自室の布団に寝かせる。 急いで水を汲みに行き、旦那に飲ませた。 「……すまぬ……佐助…」 「いーけど…」
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