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瞬殺された味方を見て、上杉軍の援軍が駆け寄ってきた。
「何者だ、あいつ!」
「あの人数を一人で……化け物か?」
次々現れる敵をバサバサと容赦なく倒していく。
「何十人でも、何百人でも来るがいい!某が相手でござる!」
喉が潰れるような大声を上げ、躍動する火の風は、戦場を駆ける虎のようだった。
「佐助よ…」
「はっ」
「幸村は変わった……強うなった…」
「……へへ、俺の稽古の賜物ですって」
鎮座していたお館様は、立ち上がって武器を手にした。
「……ワシは軍神とやり合ってくる、幸村と武田軍を頼むぞ」
「御意!」
大きな軍配の形をした刃を片手に、お館様は上杉の総大将のもとへ向かって行った。
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