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手を離してから、お互い照れてたのか、あんまり言葉も発さないまま、少し気まずい時間が続いた。
大橋くんと話せないのは、何だか寂しくて。
恥ずかしくても、何も言わないまま、手を繋いでればよかった…。
と、今更後悔した。
「はい、お待たせしました~!
次の方どうぞ☆」
ジェットコースターの順番が来たのを知らせるこの声で、私たちの気まずい時間は終了した。
正直ホッとした自分がいた。
「桜井!
乗ろう!」
「…うんっ☆」
そしてジェットコースターに乗り込んだ私たち。
「桜井、怖がって叫ぶなよ~(笑)?」
「自慢じゃないけど、ジェットコースターを怖いと思ったことなんかないもんね~!
大橋くんこそ、怖くて泣いたりしないでよね~(笑)?」
「ほんとに自慢になってねぇな(笑)!
てかお前、俺が怖がるわけねぇだろ?
ばかにすんなよ、ばーか(笑)!」
「ばっ!?
ばかってひどっ!
ばかって言う方がばかなんですー!」
「はっ(笑)!
お前古いな(笑)!」
「いちいちムカつくー!」
やっといつもの雰囲気に戻った気がした。
大橋くんとこうしてる時間は、嫌いじゃないよ?
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