地獄へ

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2㌧トラックで、品物を買い付けに行く時も 必ず、ママが運転! 隣でパパはビールと、片手には、いつも魚肉ソーセージ! ママには、ジュース一本買うことも許さない。 それでも、私達三人には、パパが買い付けに行ってくれる事は、何より嬉しかった。 いない時は、テレビが見れる。 その日も、三人でテレビを見てた。 いつものようにトラックのエンジンの音が聞こえた 急いでテレビを消して二階へ上がり、息をひそめて、今日は、何事も起きない事を祈っていた。 玄関を開ける音 廊下を歩く足音! しばらくすると 「おぉ~」 いつもの私達を呼ぶ怒鳴り声が、家中に響いた。 急いで階段を降りパパの所へ。 パパは、テレビの上に手を置いて、三角目玉で私達を睨み付けた。 「人のテレビを勝手に見やがって、このコジキ野郎らが!明日から家中の掃除やってから学校に行け!やんなかったら学校には行かせない!居候の泥棒ガキ!」 ガラスの灰皿と、ビール瓶が飛んできた。 ママは、黙って見ていた。 きっと、そうするしかなかったんだ。 次の日から 私達と、ママへの風あたりは、益々強くなっていった。
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