殺意

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朝は 五時起床! 家中の雑巾がけから始まる。 小学生だった三人には、過酷な毎日だった。 唯一、学校に行く事だけが楽しみ! それでも 世間ではお金持ちのお嬢様と、玉の輿に乗ったこぶ付き女と、有名だった。 毎日、客人の出入りが多く、見栄っ張りな父は、飲めや歌えの大宴会 豪華な食事が客人を迎える。 その影で 私達は、ひたすら空腹との戦いだ。 それでもたまにやってくる祖父母からもらうお小遣で、パンを買い見つからないように、静かに食べる。 だが……… そこがまだ小学生だ! すぐに見つかってしまう 「誰の金でそんな物買ってきてるんだ!」 三人はひたすら隠す。 髪を掴まれ、背中を蹴られる。 私達は、泣き叫ぶ! 祖父母に、お小遣をもらったと言えば、祖父母を電話で呼び出し、怒鳴り散らし罵るのは知っていた。 だから ひたすら隠す。 殴られても 殴られても 誰も口は割らない! 殴り倒して満足したのか、 パパは、私達の部屋を出て行った。 その後ろ姿を見て 何度 「殺してやる!」 と心で叫んだ事か! いつか殺される! 私達は、パパをどうやって殺すか いつしか 殺人計画を練るようになっていた。
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