スケッチブック

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『えぇーと、洋服はこの箱にいれて…っと』 『次はあの棚かぁ…また随分とヘビー級な、、、』 ふと、棚を見上げた。 『…あぁーっ!!』 叫んだ。 『あれは…昔の週刊少年ジャンピング!読みたいっ、』 背伸びして、棚へと手を伸ばした。 『う~ん、もうちょっと…』 ガサ ガサ 『取れたぁ!』 その瞬間 ミシっ ミシミシ ドサ ガラガラガラガラガラ ◇○◇○◇○◇○ ○◇○◇○◇○◇ 本のなだれがきた。 『いったぁー…』 本の山にうまってしまったので、 とりあえず、漫画でありがちなパターンの、 顔だけ出す をやった。 『も~!!ジャンピングなんて取らなきゃよかった!』 …と叫ぶと ヒュ---- ごつっっ! 何かの本だかの角が、 後頭部にヒットした。 かいしんのいちげきだったらしい。 『…っつぅ…っ』 うずくまった。 しばらくして顔をあげた。 『いったい、なんなのよ…』 ふと、落ちてきた本が 目に入った。 『…1年A組21番 池田 由奈、か…懐かしいなぁ』 それは 私が中学校1年のときの、 美術のスケッチブックだった。
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