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洞窟に足を踏み入れた僕達。
最初のうちはルミナの光魔法を明かりにしていたけど、奥へ進むにつれて壁が青白い輝きを放っていて、今では明かりがいらないほど明るい。
外で見た光はこれだったのか……。
「わぁー、綺麗……」
「ふむ。これは確かに……」
レナとルミナは興奮を隠しきれないご様子。
やっぱり女の子なんだね。という言葉を喉の奥にしまい込み、僕も2人に倣(なら)って頭上の壁を見上げた。
うん、綺麗だ。
こんな綺麗な景色、ここ以外にはないだろ――
ズキッ
「っ!」
突如頭に走る激痛。
僕は額に手を当て、歯を食いしばる。
一瞬だった。
同時に、脳裏に映る光景。
「どうした?」
みんなが上を向いていて僕に気付かない中、クロスだけは気付いていた。
僕は額を押さえている手とは逆の手を上げ、大丈夫だと伝える。
実際、もう大丈夫だし。
しかし、今のは何だったんだろう。
脳裏に映ったあの光景……。
それは巨大な湖だった。
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