続・復元

6/17
前へ
/395ページ
次へ
「さぁ、そろそろ進もう。その復元できる場所とやらはもっと奥だろうしな」 ルミナの言う通りだ。今日は武器を復元するために来たんだから、早く進まないと。 僕は気持ちを切り替え、みんなの顔を見回す。 「そうだね。行こう」 その時だった。 ギシギシギシギシギシギシ……。 「ん?」 ――何だろう、この音……? まるで何かが擦れるような音。 そんな音が耳に届くと同時に、進むべき道に2つの赤い光が浮かび上がった。 それは段々と距離を縮めてきて、徐々にその姿が露わになる。 丸みを帯びた甲殻、うじゃうじゃと動く無数の細い脚。 背筋が凍ったように冷たくなった。 「何だよ……あれ……」 「気持ち悪い……」 「あんな魔物見たことないぞ」 それぞれが思ったことを口にする中、クロスはその手に漆黒の銃……インフェルノを召喚する。 「ぼさっとすんな。さっさと片付けるぞ」  
/395ページ

最初のコメントを投稿しよう!

43147人が本棚に入れています
本棚に追加