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「さぁ、そろそろ進もう。その復元できる場所とやらはもっと奥だろうしな」
ルミナの言う通りだ。今日は武器を復元するために来たんだから、早く進まないと。
僕は気持ちを切り替え、みんなの顔を見回す。
「そうだね。行こう」
その時だった。
ギシギシギシギシギシギシ……。
「ん?」
――何だろう、この音……?
まるで何かが擦れるような音。
そんな音が耳に届くと同時に、進むべき道に2つの赤い光が浮かび上がった。
それは段々と距離を縮めてきて、徐々にその姿が露わになる。
丸みを帯びた甲殻、うじゃうじゃと動く無数の細い脚。
背筋が凍ったように冷たくなった。
「何だよ……あれ……」
「気持ち悪い……」
「あんな魔物見たことないぞ」
それぞれが思ったことを口にする中、クロスはその手に漆黒の銃……インフェルノを召喚する。
「ぼさっとすんな。さっさと片付けるぞ」
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