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「何をしたのか知りたいんだったよね」
交互に振るわれる刃を必死に避けていると、後ろの方からそんな言葉が耳に届く。
それに重なって響く銃声。
ひたすら避け続ける僕に答える余裕はない。
けれどレナは構わずに言葉を続ける。
「ヴィルヘルムの能力はね、〈封印〉なんだよ」
――あぁ、なるほど。
刃を躱しながらそう思った。
それだけわかれば十分だ。
僕はレインとクロスの攻撃を避け、ルミナが振り下ろしてきた薙刀の軌道上に左腕に巻き付く糸を差し出す。
ルミナに糸を斬らせるために。
しかしそう上手くはいかない。
あとちょっとのところで腕を引っ張られ、軌道から逸れる。
「くっ」
「この糸が捕らえた相手は魔力が込められなくなるの。人にしか効果がないけどね」
何事もなかったかのように喋り続けるレナは僕と違って余裕そうだ。
その後も隙を見て数回狙ってみたけど、全てギリギリで阻止される。
「はぁ……はぁ……」
それにもう……体力が限界だ。
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