もう1つの方法

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次の瞬間、レインの大鎌が弧を描いて離れた場所に突き刺さる。 「なっ!?」 感覚が麻痺してたのか、鎌はすんなりとレインの手を離れた。 「電流が消えた!? まさか……!」 驚愕に目を見開くレインの視線は黒龍へ。 「そうだよ。魔力が込められているものの無効化。それがコイツ……黒龍の能力なんだ」 僕はそう言って黒龍を持ち上げる。 少し前、突然黒龍の能力が頭に流れ込んできた。 どうやらコイツの能力は、自分の込めた魔力以下の魔法等を消すことができるらしい。 でもレインは3倍に増幅した結構な魔力を込めていたから、僕の魔力はあと半分もない。 あまり多用できそうにない能力だ。 けどまぁ、これでレインは無防備になった。 後は気絶させれば―― 「油断しすぎだ、バカ」 刹那、後頭部に走る衝撃。 あれ? この声……クロス? いつの間に? いろんな疑問が浮かんでくる中、僕は地面に崩れ落ちる。 最後に見たのは、背後の何もない所から現れたクロスの姿だった。 そこから先のことは覚えてない。  
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