とある休日

2/21
前へ
/395ページ
次へ
ある日曜日の朝。 その日、学園も休みなので、僕は自室のベッドで深い眠りについていた。 そんな平穏を乱す者が1人。 「おいクラッド! 俺様は出掛けてくるぜ!」 部屋の扉を開けながら大声でそう言ってきたのはクロス。 まぁクロスしか考えられないんだけど……。 僕は寝ぼけ眼でクロスを見る。 黒いズボンに、少し黒文字の入った白いTシャツ。その上に黒いジャケットを着ていて、首には名前の通り十字の形をしたネックレス。 カジュアルな服装だ。 「行ってらっしゃい……」 布団を被り、再び夢の中へ。 意識が無くなる直前、玄関のドアが閉まる音が聞こえた。 それから感覚的に何時間か後。 鳴り響くインターホンで目が覚める。 時計を見ると、あれから15分しか過ぎていない。 ――ってか、誰だろ? 未だ鳴り響くインターホンを鬱陶しく感じながら、僕は急いで玄関へと移動した。 外を覗くと、そこにいたのは……。 「レナ?」  
/395ページ

最初のコメントを投稿しよう!

43147人が本棚に入れています
本棚に追加