とある休日

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デニムのショートパンツに黒いニーソックス。白のTシャツに白いパーカー。 そんな格好のレナが現在進行形でインターホンを連打していた。 慌ててドアを開けると、頬を膨らませたレナは開口一番にこんな一言。 「遅い!」 理不尽だ。 「で、どうしたの?」 今日は学園は休みだからレナがここに来る理由はないはずだけど……。 「理由は後で説明するから早く着替えて!」 何だか急いでる様子のレナに、仕方なく部屋に戻って服を着替える。 と言っても、クロスと似たような服装だけどね。 レナの所に戻った僕は、家の鍵を閉めるなり腕を引かれて走らされた。 そして辿り着いたのは街の北側に位置する大きな公園、グリーンパーク。 正確に言うなら、噴水近くの茂みの中。 そこにはレインもいた。 チェック柄の緑のジャケットを着ているレインは、近寄らないとわからないぐらい周りの景色と同化している。 ……なんか可哀想だ。 「お待たせ、レイン。クラッド連れてきたよ」 そんなレインの隣にしゃがみ込む僕達。 こんなことして一体何するつもりだ?  
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