とある休日

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僕が驚く一方で、2人は店に入っていく。 にもかかわらず、レナとレインには驚いた様子はない。 「ちょっ、何で驚かないの!?」 「だって……ねぇ?」 レナは隣のレインに同意を求める。 話を振られたレインも頷いた。 「うん。いつものことだし」 いつもって……。そんなに尾行してたの? 頭を抱えたくなっていると、レインが続きの言葉を繋ぐ。 「クロスの銃がリボルバー式なのは覚えてるよね?」 その問いに首を縦に振る。 あの見せ掛けのリボルバーは忘れない。 「実はあれ、見せ掛けじゃないんだ」 「えっ、そうなの?」 素で驚いた。 「クロスは魔力を撃ち出すだけじゃなく、実弾も使うんだよ」 その説明から想像するに、2人が店に入ったのは……。 「たぶんクラッドが想像してる通り。店に入ったのは銃弾を調達するため。そしてこの光景は2人が遊ぶ時のお決まりなんだ」 「もっと詳しく言うとね、クロスが最初にルミナを誘った理由が銃弾の調達だったの」 途中から会話に入ってきたレナの話で納得する。 つまりあの店に行くことは2人が遊ぶ時の習慣みたいになってるわけか。  
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