とある休日

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やがて運ばれてきた飲み物を飲みながら監視を続ける僕達。 クロス達はこのまま軽めの昼食をとるらしく、店員さんにオーダーを追加している。 僕らはいつでも動けるように何も頼んでいない。 「んー。このパフェおいしー」 ……レナ以外は。 僕の正面、レインの隣で、レナはイチゴパフェを頬張っている。 本来の目的を忘れてるね、絶対。 「レナ……。食べるのもいいけど目的を忘れないでよ?」 レインが呆れたようにため息を吐く。 どうやらレインも同じ考えだったみたいだ。 「大丈夫大丈夫。はい、あーん」 するとクリームの乗ったスプーンをレインに差し出すレナ。 「ちょっ、レナ」 さすがのレインもこれには焦りを隠せない。 チラチラと僕に視線を送っては、スプーンと僕を交互に見る。 助けてほしそうでもないし……あぁ、恥ずかしいのか。 その結論に至った途端、今度は僕の口からため息が出た。 「いいよ、目を瞑ってるから。もう慣れた」 すぐに真っ暗になる視界。 もちろん僕が目を閉じたからだ。 相変わらずラブラブですねー、なんて心の中で思ってみたり。 でも、ちょっと羨ましいかな。  
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