とある休日

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その後、クロス達の昼食もレナ達のイチャイチャタイムも終わり、尾行を再開。 いろいろな店に入っていく2人は特に何か買うわけでもなく別の店に移動する。 そんなことを繰り返し、いつの間にか辺りはオレンジ色に染まりかけていた。 「今日は楽しかったよ。ありがとう」 ふと、ルミナのそんな言葉が耳に届く。 それに対してクロスも、 「いや、こっちこそ」 少し微笑みながらそう返した。 「なんかいい雰囲気じゃない?」 はしゃぐレナに頷きながら2人を見守る僕達。 けれど、そう上手くいかないのがお約束。 クロス達の後ろから近付く影。 それはルミナの持っていたハンドバッグを引ったくり、凄まじい速さで離れていく。 被害に遭った本人も隣にいたクロスも、もちろん僕らも、突然のことに反応が遅れた。 「待ちやがれっ!」 瞬時に黒銃……インフェルノを召喚するクロス。 しかし、銃を構えると同時に周囲から悲鳴が上がる。 こんな人通りの多い場所で発砲すればケガ人が出兼ねない。 クロスは舌打ちすると、悔しそうに銃を下ろした。  
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