とある休日

18/21
前へ
/395ページ
次へ
突如目の前に出現し、破裂した大量の泡。 1つ1つがそれなりの威力をもった衝撃となり、わずかに泡が付着していた男は勢いよく後方に吹き飛んだ。 そのまま建物の壁に激突してズルズルと座り込む。 どうやら気を失ったみたいだが、今の僕はそれどころじゃなかった。 ――僕は今……何をした? ゆっくりと左手に視線を落とす。 何の変化もない、いつも通りの手。 でもさっきのは間違いなく水魔法だった。 「どういうことだ……」 自分に問い掛けるように小さく呟く。 僕も風だけじゃなかったってことなのか? どう考えてもそれしか思い付かない。 そんな時、少し離れた所からみんなの声が聞こえてきた。 ――そうだ。ルミナのバッグ……。 黒龍を消してから近くに落ちていた彼女のバッグを拾い、中身を確認……はできないから外側の様子を見て無事を確認する。 丁度そこに、中年の男性を連れたレナ達が姿を現した。  
/395ページ

最初のコメントを投稿しよう!

43147人が本棚に入れています
本棚に追加