とある休日

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 ◆ ◆ ◆ ◆ 深夜。街が寝静まっている時間帯。 僕はローレンツ学園に忍び込んでいた。 門を通り抜ける時にモヤモヤした感覚があったから、結界が張ってあったかもしれない。 たぶん学園長には気付かれたはずだ。 ちょっと焦っていたから気付かなかった。 けれど時間もないので、急いでコロシアムまでの道を駆ける。 と言っても、校舎には入れないから外からだけど……。 「【リーズウィンド】」 走りながら魔法を発動。 軽くなった身体で全力で助走をつけ、強く地面を蹴る。 今の僕はいとも簡単にコロシアムの高さに到達した。 そのまま中に着地し、魔法を解いて一息。 よし、休憩終わり。 適当な壁を睨み付け、右手を向ける。 僕にはやらなきゃいけないことがあるんだ。 「【ファイアボール】」 まずは火から……。  
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