目覚めと出会い

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下の階に降りてきた僕達。 待ってましたと言わんばかりのレナにさせられたのは、食器出しと料理の盛り付け。 と言っても盛り付けと言えるほどのものではなかったけど……。 「じゃ、食べよ」 イスに座ったレナが笑顔でそう言う。 隣に座るレインも、向かいに座る僕も両手を合わせ、 『いただきます!』 そして、スプーンを手に取った。 そう。今日の夕食はカレーだ。 「美味しい! さすがレナだね」 「えへへー」 斜め前に座るレインが褒めれば、レナは嬉しそうに笑う。 まったく……人前でイチャつかないでほしい……。 とりあえず僕も一口食べる。 「……美味しい」 なんだか、懐かしい味がした。 「ホント? 良かった。クラッドの口にも合って」 「レナが作った料理だもん。当然だよ」 レインはさっきからバクバクとカレーを口に運んでいる。 それを見てると、自然と僕の手も動く。 ――僕もエレナって人に作ってもらったのかな……? 気付けば、皿の上のカレーはキレイになくなっていた。  
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