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でも、これはめんどくさいことになった。
あんな仮面とローブを着れば、動きづらいだろうし、周りも見えにくくなる。
何より目立つ。
リーダーになる人は大変そうだね。
まぁ、誰がなるのかは大体想像できるけど……。
「そのリーダーってのはもちろん俺様だよな?」
ほら、やっぱり。
「いえ、リーダーはクロスじゃないわ。リーダーは……」
けれど、予想に反して先生はクロスを却下。
コツコツと階段を上り、その仮面は、
「クラッド君。あなたがやりなさい」
僕の目の前に差し出された。
「……え?」
今何て言った?あなたがやりなさい?
僕が……リーダー?
「ちょっと待った!」
突然聞こえたクロスの大声でハッと我に返る。
振り向くと、見るからに不機嫌なオーラを放つクロスがいた。
「何で俺様じゃねぇんだよ?」
「そんなこともわからないのかしら?」
挑発するかのように切り返すリディア先生。
クロスの眉がピクリと動く。
だけどクロスは黙り込んだまま喋らない。
「……なるほどな」
やがて、何かに気付いたクロスはゆっくりと口を開いた。
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