ミュヘンの森

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そんなわけで森へと足を踏み入れた僕ら。 点々と並ぶ樹木を縫って躱しながら進んでいると、不意に少し進んだ所で先生が立ち止まる。 同時に感じる違和感。 このモヤモヤした感覚は……結界か。 「ここから先が結界の中よ。その前にこれを渡しておくわね」 渡されたのは丸いプレートの付いたネックレス。 よく見ると表裏どちらにも魔法陣が刻まれている。 ――この魔法陣は……! どちらも瞬時に理解した。 表に刻まれているのは以前見たことのある強制転移の魔法陣。 裏に刻まれているのは学園のコロシアムにも使われている自動防御の魔法陣。 全員に配り終わったリディア先生はこれを説明するために口を開く。 「これを服の下に付けなさい。これを付けていれば大きなケガはしないし、気を失った時に私達の所に転移するわ」 なるほど。恐らく相手も付けてるだろう。 これなら遠慮なく戦える。 ただ回復しないとなるとウチの生徒の感覚からして不利だ。 こればかりはみんなを信じるしかない。 「万が一のことがあってもギルドの人が助けてくれるから安心して。逆に不正をしようものなら隠れてるギルドの人に見つかるわよ。じゃあ頑張って」 リーダーである僕が仮面とローブを受け取り、いよいよ交流試合が始まった。  
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