交流試合開始

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「次に奇襲部隊」 彼女の視線は今度はレインへ。 そしてこれまた5人の生徒が前に出る。 「キミ達は森を迂回して横から攻めてくれ。その後クロス部隊と挟み撃ち。相手リーダーを見つけた場合は同じくそちらを優先してくれ」 「わかったよ」 「次、守備部隊」 今度の視線の先はレナ。 やはりここでも他と同じだ。 「キミ達はクラッドの周囲30メートルに展開。常に辺りに気を配り、1人も後ろに通すな」 「オッケー!」 そこでルミナの視線が正面に戻る。 「狙撃部隊。キミ達は文字通り樹木の上から相手を狙い撃て」 「任せとけ!」 「守護部隊の4人はクラッドの近くに身を潜め、守備部隊を突破した生徒からクラッドを護るんだ」 「はい!」 「そして私達陽動部隊。私達の役目は分散し、恰(あたか)も後ろにリーダーがいるかのように演じることだ」 「わかった」 「残った10人は各個撃破で人数を減らしていってくれ」 「おぉ!」 事前に立てた作戦を聞き、いよいよみんなの士気が上がってくる。 丁度その時、試合開始の合図であろう赤い花火が、蒼空の中に咲き誇った。  
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