交流試合開始

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 ◆ ◆ ◆ ◆ クロス部隊(クロスの強い要望により命名)の隊長(自称)、クロス・レイヴェルトは、4人の生徒を引き連れて森の中を駆けていた。 転倒しそうな足場に注意しながら進むこと数分。 前方から人影が近付いてくるのが見えた。 数は3人。 遠目から見る限り、着ている制服はローレンツの物とは若干違う。 それを確認したクロスは、後方の4人に目配せし、頷く。 もちろん奇襲なんて考えはない。 ――正面突破だ! 「いくぜぇ!」 「き、来たぞ!」 叫びながら飛び出してきたクロスに驚き、セントレスの生徒は慌てて武器を構えようとする。 しかしクロスは驚いた一瞬の隙を見逃さない。 三連続早撃ちで3発の魔力弾を同時に放つ。 それは見事に3人の武器を持つ腕に命中し、彼らは痛みで武器を手放してしまった。 そこからはクロス部隊の独壇場。 一番近くにいた生徒をクロスが黒銃で殴って気絶させ、残りの生徒をそれぞれ2人掛かりで挟み撃ち。 わずか十数秒の戦闘だった。  
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