交流試合開始

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――まただ……! そう思いながら大鎌の柄で炎剣を受け止めるレイン。 受け止めたはいいものの、炎剣の熱で柄が少しずつ熱くなっていく。 すぐさま押し返し、後ろに跳んで距離をとる。 これで最初の形に戻ってしまった。 「どうする、レイン?」 レインの後ろから仲間の生徒が声を掛ける。 「どうするって言われても……」 レイン自身困っていた。 動けばあの魔法が飛んでくる。それを突破しても彼女自身が止めにくる。それも一瞬で、だ。 【ヴァンアロー】を掻い潜ってティナまで辿り着けるのはレインだけ。 故にティナはレインだけ注意していれば問題ないと考えていた。 レインも同じことを考える。 ――だったら! 「みんな、聞いてほしい」 レインはティナから視線を外さず、仲間にだけ聞こえるぐらいの声で自らの考えた作戦を話し始めた。  
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