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「そんな攻撃……」
クロスの銃撃をやり過ごしたシンは反撃に出る。
もう1人の襟首を掴み、
「当たるかーっ!」
思いっ切りクロスに向かって投げ飛ばした。
「うわあぁぁぁぁぁっ!」
「チッ……」
重なる男子の悲鳴とクロスの舌打ち。
クロスは飛んできた生徒を横に避け、再び銃を構える。
だが、そこにシンの姿はない。
同時に背後に感じる気配。
――後ろか!
クロスは振り向き様に引き金を引く。
けれど、銃弾を受けたのはシンではなかった。
「引っ掛かったな」
銃弾を受けたのは投げ飛ばされたはずの男子。
そしてその後ろから飛び出すシン。
彼に照準を合わせようとするクロスだが、それよりも早くシンの拳が放たれる。
咄嗟に防御に切り替えるも、クロスは受け止めた銃ごと後方に吹き飛ばされた。
しかしシンの攻撃は止まらない。
――逃がさねぇ!
消えていく男子を視界の端に納めながら、シンは地面を蹴る。
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