交流試合開始

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――何だよ、今のは……。 シンが咄嗟に腕を引いた理由。それは触れた一瞬に感じた銃の重さだった。 先程の側頭部への強烈な衝撃があの銃による打撃だということはシンもわかっていた。 あの時の攻撃も重かったが、今の攻撃は更に重さが増していたのだ。 ――エミリアと同じような能力か? 考えられるのは武器の能力。 シンは相変わらず前屈みな体勢のクロスを注意深く観察し始める。 あの体勢が疲労と苦痛によるものではなく、銃の重さによるものだとしたら? もしそうなら、どれくらいまでの重さを持てる? アイツはまだ余力を残してるのか? 考え出したらキリがない。 しかし、シンにとって確実なことが1つあった。 ――何にしろ、当たらなければいいだけだ。 どんなに重い攻撃だろうと、当たらなければ意味はない。 ましてや、クロスの攻撃スピードは、その重さのため遅い。 「残念だったな。タネがわかればお前の武器の能力はかなり不利だぜ」 躱すことなど、シンにとっては造作も無いことだ。  
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