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◆ ◆ ◆ ◆
「この、ちょこまかと……!」
「うわぁっ!」
1人残ってティナと対峙しているレイン。
彼は連続して振るわれるティナの炎剣を紙一重で躱し続けていた。
とはいえ、刃は躱しても熱までは防げない。
「はぁ……はぁ……」
レインの体力は着実に減りつつあった。
――このままじゃマズい……。
そう感じたレインは思い切って反撃に出る。
斜めに振り下ろされた炎剣を躱し、すぐさま大鎌を横に一閃。
けれどそれは、以前クラッドがしたように柄を押さえることで止められた。
「くっ……」
レインは柄を握る手に力と魔力を込める。
能力の発動。デスサイスに電流が走る。
「きゃっ!?」
さすがのティナもこれには驚いて距離をとった。
――あれ?
そんなティナを見たレインは不思議に思う。
それなりの電流を流したのに反応が薄い、と。
魔法陣の効力があるとはいえ、本来ならば火傷をするほどの電流だったはずだ。
それなのにどうして?と、レインは首を傾げた。
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