交流試合開始

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「いたたた……」 背中から樹木に激突し、表情を歪めるセリス。 けれどその視線はルミナから外れることはない。 そんな彼女はルミナに向かって決定的な一言を放つ。 「なるほどね……。そこにあるんでしょ?」 ピクリと動くルミナの眉。 やがて、彼女は諦めたように大きなため息を漏らした。 「やはり気付かれたか……。先程のあれは運がない」 そんな台詞と共に、ルミナの右手には彼女の薙刀が姿を現した。 「キミの推測通り、巴の能力は〈不可視〉。武器を透明にすることができる。本来ならば、これで間合いを誤魔化したり奇襲をかけたりするところだが……キミには通じないようだ」 そう言うと、ルミナの握っていた巴が再び消える。 「……そんな眼をするな。先程の奇襲が失敗した時点で同じ手が通用しないのは承知している。だからこそ巴の能力を教えたのだぞ?」 疑うような眼差しを向けてくるセリスに、ルミナは両手を上げて嘘ではないことを証明する。 それを偽りではないと判断したセリスは、改めて先程の自分の行動に背筋を冷たくした。  
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