交流試合開始

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「とりあえず、ルミナ達みたいに演技するってのはどうかな?」 「えー。だったら攻めた方がよくないか?」 「リーダーがいないのに後方で待機なんて戦力の無駄じゃん」 レナなりに考えた結果だが、どうやら男子2人は不満らしい。揃って攻撃的な案を口にする。 一方の女性陣はあまり攻撃には参加したくない様子で、ソワソワしながら事の成り行きを見守っていた。 ――うぅ……。こんな時ってどうすればいいのー! とりあえず心中で叫ぶレナ。 大規模な試合で作戦を立てたことのない彼女はなかなか決断できずにいた。 しかし幸か不幸か、天はレナの決断を待ってはくれない。 ほんのわずかな地面の震え。それにいち早く気付いたのもレナだった。 「っ! 跳んで!」 彼女の声に反応して全員がその場から跳び退く。 その刹那、今までいた場所から無数の土の棘が突き出した。 「ど、どこから!?」 着地するや否や、報告に来ていた守護部隊の生徒が周囲に視線を走らせる。 他のみんなも同じように相手生徒を探す中、レナの視界に宙を舞う何かが映った。  
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