交流試合開始

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しかしその魔法は、突如エミリアの目の前にそびえ立った壁に阻まれる。 「なっ!」 着地の隙を狙ったあの攻撃を防ぐのか?とでも言いたげな男子。 だが実際、壁を作ったのはエミリアではない。 役目を終えた壁が崩れると、そこには先程までいなかった新たな人影。 真っ白なローブに身を包み、お世辞にも趣味がいいとは言えない仮面を着けた人物。 レナ達の間に衝撃が走る。 ――敵リーダー!? 何でこんな所に!? それよりも、どうして姿を見せたの? 突然のリーダーの登場に戸惑うレナ。 けれど、すぐ近くでの反応は彼女と違った。 「何だか知らねぇけど、捜す手間が省けたぜ」 「護衛はたった1人。アイツを倒せば俺達の勝ちだ」 先程攻撃的な案を出した2人の男子がエミリア達に向かって走り出す。 突然のことと、戸惑っていたこともあり、女性陣3人は止める暇もなかった。 リーダーを庇うようにスッと前に出たエミリアは、1つになっていた大斧を2つに離して両手で握る。 たったそれだけの行動に、男子達から冷や汗が噴き出した。  
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