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「あの男子は?」
「倒したよ~。ジークの魔法でボロボロだったからね~」
恐らく上空から一撃だったんだろうと予想したジークはこの話題を打ち切る。
代わりに片方の銃口を男子に向け、
「あっちは頼んだ。俺はあの女子を狙うよ」
もう片方の銃口を女子に向けた。
「それが終わったらあの子を狙おう」
2人の視線がレナを捉える。
「でも油断は禁物だ。何をしてくるかわからないからな」
「そっちこそ~」
視線が交差し、同時に動いた。
エミリアは石の破片を飛ばす魔法を使いながら男子に近付き、ジークは構えていた銃口をそのままに引き金を引く。
しかし開始早々、2人の攻撃を妨げたものがあった。
糸の束だ。それも、鋼糸並の硬さの。
それが2人の攻撃を防ぐや否や、ジーク達に襲い掛かった。
ジークは土の壁を出してみるが、まるで豆腐のように易々と切り崩される。
それを見て嫌そうな顔をした2人はタイミングを合わせて地面を蹴った。
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