ローレンツ学園

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「……すごっ……」 現在、ローレンツ学園の門の前。 そこでの第一声がそれだった。 まるで城門のように高い塀の向こうには、これまた城のような立派な建物が見える。 城のようにとは言っても見上げる程高いわけじゃない。横に長いんだ。 レナ達の話によれば、ここには元々城があったらしい。それが昔に崩れ、この学園が建てられたとか。 どうりでそんな雰囲気を感じるわけだ。 僕が唖然とする中、2人は隣でクスクス笑う。 「クラッドったら大袈裟」 「そうだよ。シルメシアにあるセントレス学園なんてもっと大きいらしいし、寮もあるんだから」 ……確かに。 「さっ、いつまでもこんな所に突っ立ってないで早く行こ。クラッドは行く所があるんだし」 そう言って歩き出すレナ。続く僕とレイン。 門を通り抜けたことと、周りに生徒達がいることにより、僕はようやく学園に来たのだと実感する。 気のせいかな? 周りの人達の視線が僕に向けられているような……。 「ね、ねぇレナ。僕が行く所って?」 あまりの居心地の悪さに、逃げるようにレナに話し掛ける。 「決まってるでしょ。それは――」  
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