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「フォッフォッフォッ。では担任の先生を呼ぼうかのぉ」
手を放した学園長はそう言ってからしばらく黙り込む。
たぶん念話で僕の担任になる人と話しているんだろう。
やがて、念話を終えたらしい学園長は唐突に口を開く。
「クラッド君。自分の属性は覚えておるかね?」
「属性……ですか……?」
「うむ。魔力は記憶と違って身体が覚えているものじゃ。感覚でよい」
――僕の属性か……。何となくなら……。
「風……ですかね。最近使ったような感じがするんです」
「ふむ。では初級魔法でも使ってみてはどうじゃ?」
学園長の提案は正しい。もし属性が違えば魔法は発動しないからだ。
「そうですね。ではいきます。【ウィンド】」
僕は覚えている知識の中から風の初級魔法【ウィンド】を引っ張り出す。
これならそんなに威力はないし、部屋が荒れることはないだろう。
そう思っていた。しかし、
「うわっ!」
「っ!」
室内に吹く風は……突風だった。
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