ローレンツ学園

18/39

43147人が本棚に入れています
本棚に追加
/395ページ
「はーい、席に着いてー」 教室に入った先生の声が耳に届く。 同時に、少し騒がしかった教室内が静かになった。 「今日はみんなが騒ぎ出す知らせがあるわよ。 なんと、このクラスに転入生が来ることになりました!」 再び騒がしくなる教室内。 落ち着いていた緊張がどんどん高まる。 「先生、どんな人なんですか?」 「カッコいい男の子よ」 キャーッという女子の悲鳴?と男子の大きなため息。 よくあるよね、こういう展開。 でも先生……。ハードルは上げないでほしかった……。 「いつ来るんですか?」 「実はもうそこまで来てるの。 百聞は一見にしかずよ。入って来てもらいましょう」 途端に静かになる教室。 ――さっきから声の突起が激しいな……。 「それじゃあクラッド君、入ってきて」 ――きたっ! 最高潮に高まった緊張と共に、僕はゆっくりと扉を開けた。  
/395ページ

最初のコメントを投稿しよう!

43147人が本棚に入れています
本棚に追加