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「う、うん……」
「ま、まぁね……」
レナは頬を赤く染めて俯き、レインは目を逸らしながら頬を掻く。
照れてるのがわかりすぎだ。
「2人とも顔が真っ赤だよ」
「う、うるさいな!」
「いつかクラッドのこともからかってやる!」
自然と笑みが零れ、釣られて2人も笑い始める。
部屋の中に、3人の笑い声が響いた。
「はぁー、よく笑った……ってもうこんな時間!? レナ! 急がないと遅刻だよ!」
不意に、時計を目にしたレインが叫ぶ。
「ホントだ! どうしよう、まだ準備してないのに……!」
叫ぶだけ叫んだレナは、慌てて階段を降りていった。
「遅刻?」
「学園のことだよ。僕達の年だとみんな通ってるでしょ。たぶんクラッドも通ってたはず。その帰り道にキミを見つけたんだ……っと、そろそろ僕も準備しないと。詳しい話は帰ってきてからにしよう。ちょっと待っててね」
そう言い残し、レインもまた階段を降りていった。
――学園……か。
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