任務

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「やっぱり……」 私は呟きながら自分の手を見る。 正確には、手に握っている弓、ホーリーレイを。 2人は武器を出したわけじゃなく、勝手に出てきたんだね。 「でも、一体どうして……?」 後を追って来たみんなの手にもそれぞれの武器が握られている。 となると、この空間が関係してるのは明らかなんだけど……。 「恐らく、この現象も壁が原因だろう」 リオンが口を開く。 「魔石を採るのならわざわざこんな奥まで来る必要はない。つまり、この辺りの壁は全くと言っていいほど削られていないということになる。 その純粋な壁に長年囲まれたこの空間は、何らかの特殊な現象が起こるほど濃い魔力で満ちているはずだ。 俺はそう予想している」 確かにリオンの説明だと納得がいく。 やっぱりリオンはすごい。学者にでもなればいいのに。 「この現象のことはわかったわ。で、結局どっちに進むの?」 ティナの言葉に、私達はハッとしてまた悩みだした。 はぁ……仕方ないか。 「シン、どっちか決めて」 「俺かよっ!?」 「うん。シンの勘に任せる」 シンならこういう勘は良さそうだし、最近の活躍を聞いてるから頼れそうだしね。  
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